2015.07.25 予備自衛官補
 7月16日、安倍内閣の悲願とも言える安全保障法制が衆議院を通過した。

 時を同じくして、海員組合の船員しんぶん(7月15日号付)の一面に『ソマリア沖・アデン湾へ海賊対処のため出港 護衛艦「あきづき」「さわぎり」』の見出しが躍った。

 その内容は、7月5日に佐世保基地で行われた出航行事の様子が、護衛艦の見送り風景や、「守ってくれてありがとう」の横断幕を掲げ見送る人々の姿の写真とともに紹介されている。

 横断幕には、「船員とその家族一同 全日本海員組合」の名が確認できる。

 海員組合が、海上自衛隊のソマリア沖・アデン湾の海賊対処を、これほど大きく取り上げたのは初めてではなかろうか。

 国民の間で、安全保障法制の意見が大きく分かれる中、この時期に、この記事は、何か意味するものがあるのだろうか。

 日本船主協会のホームページにも、同じ出航式の様子が報告され、7枚の写真からは、船主協会の代表の挨拶や花束贈呈の様子とともに、「ありがとう!」の横断幕を船主協会関係者が掲げる様子が載せられている。

 海員組合と船主協会の記事に共通するのは、海員組合は日本船主協会が共に参加したことを、船主協会は海員組合と共に参加したことを全く触れていないことだ。

 写真を確認すると、双方の横断幕は、並べて掲揚されているように思われるが、なぜか共に出航行事に参加したことは知られたくないようだ。

 海員組合のホームページを開くと、「8月3日付 毎日新聞の報道に関する声明(予備自衛官に関し)」のタグが目に飛び込む。

 それをクリックすると、昨年8月6日付の海員組合の声明が開き、そこには「民間人である船員を予備自衛官とすることは、事実上の徴用であり断じて容認できるものではない。本組合は民間人である船員を予備自衛官とすることに断固反対する。」と結んでいる。

 そこで防衛省の動きを知るため、ホームページを閲覧し、平成27年度予算について調べてみた。

 その「平成27年度概算要求の概要」において、新規事業として「民間海上輸送力の活用を念頭に、海上自衛隊において予備自衛官補を導入」が掲げられていた。

 予備自衛官補とは、すでに陸上自衛隊に採用されている制度で、一般国民が教育訓練を終了後、予備自衛官となる制度である。

 海員組合は、政策活動に関し、海事振興連盟会長の衛藤征士郎氏と連携している様子が多々見受けられるが、元防衛庁長官でもある衛藤氏の協力のもと、海上自衛隊における「予備自衛官補」制度導入について、対策を講じる必要があるのではなかろうか。

 海員組合は、昨年の声明で、民間船員を予備自衛官とすることに断固反対しており、予備自衛官に通じる「予備自衛官補」制度について、どのような見解を持っているのか、そして現状をどのように把握しているのか、組合員への情報公開が求められよう。





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昨日(7月21日)午後1時30分から、「石労委平成26年(不)第2号 全日本海員組合事件」の第3回調査が、石川県庁内にある石川県労働委員会で開催された。

この事件は、私の再雇用職員労働契約が更新拒絶されたのは、海員組合の不当労働行為意思に基づくものであり、平成25年9月以降も再雇用職員としての契約が更新されたものとして扱うこと(原職復帰)を求めて石川県労働委員会に平成26年7月14日に申し立てたもの。

石川県労働委員会は、平成26年10月1日開催の第2回調査において、東京地裁で争っている「再雇用更新拒絶訴訟」の進行を見極めた上で、審査を進めることと判断し、第3回期日の設定が保留とされてきた。

今回調査の冒頭、石川県労働委員会は、調査手続きを再開した理由として、関連する訴訟の進行が遅れていること、石川県労働委員会では審査の迅速化のため、審査期間を約1年半としているが、本件は既に1年が過ぎていることを述べた。

審査は、双方が提出した書証の確認、第2回調査の内容を事務局がまとめた調書の確認、当事者双方の主張事実の確認と進められた。

海員組合は、再雇用契約更新拒絶の理由として、このブログを挙げているが、関連するブログの証拠提出を保留し、既に結審し命令が下されている「石労委1号事件」で提出したブログを流用できないかと要望していた。

この件について、労働委員会は、事件が別件であることを理由に、流用できないと判断、海員組合は、「石労委1号事件」に提出した、A4で厚さ10センチを越える大量のブログ記事を、本件においても改めて労働委員会に提出することになった。

これまでの調査で、本件の「主な争点」は、次の3点に整理されていたが、海員組合は前回調査において、争点の追加を求めていた。

①海員組合が私の再雇用契約の更新を拒否したことは、私らが海員労組を結成したことや団体交渉を申し入れたことを理由とした不利益取扱いに当たるか。

②海員組合が私の再雇用契約の更新を拒否したことは、海員労組が東京都労働委員会に不当労働行為救済申立てをしたことを理由とした不利益取扱いに当たるか。

③海員組合が私の再雇用契約の更新を拒否したことは、海員組合が海員労組の弱体化を図ることを目的とした支配介入に当たるか。

労働委員会は、海員組合の要望を検討した結果、「本件申立は、申立権の濫用にあたるか。」を主な争点に追加すると判断した。これにより、主な争点は4点となった。

続いて、今後の書証の提出予定や、証人尋問の申請などについて話しあわれた後、今後の審査の予定が示された。

示された予定は、労働委員会としては、今後、調査を2回、審問を2回行い結審するというものであり、この予定を踏まえ、開催日程の調整を行った。

その結果、次の日程が確認された。

 第4回調査   9月14日(月)午後1時30分から
 第5回調査  10月19日(月)午後1時30分から
 第1回審問  11月27日(金)午前10時から
 第2回審問  12月24日(木)午後1時30分から

審問では、証人尋問が行われるが、今後、双方が申請する証人の数によっては、審問は1回となることもあるとの説明があった。

海員組合が、ブログを証拠として提出するのに時間を必要としたため、第4回調査まで間延びしてしまったが、一方で、今後の審査スケジュールが明確になったことは有難いことである。

労働委員会においても、再雇用労働契約更新拒絶が、海員組合の不当労働行為意思に基づくものであることを明確にするため、引き続き全力で取り組んで行きたい。



少し遅れたが、7月9日午後3時から行われた、私の再雇用拒絶訴訟について報告したい。

今回は、弁論前準備手続きということで、法廷ではなく、東京地裁民事第19部の会議室で行われた。

海員組合側からは、いつものような大弁護団に、勘場賢次中央執行委員、鈴木順三総務部長他の海員組合側の担当者が参加。

当方も、いつも通り、私と代理人弁護士の二人が参加した。

弁論前準備手続きであり、裁判官を中心に、大きな円卓を双方が囲む形で着座し、裁判は行われた。

前回からの流れからすると、今回の中心テーマは、証人尋問について話し合われる予定であったが、結果は、次回において検討されることになった。

その理由は、裁判官から、これまでの審理は、海員組合が再雇用契約の更新を拒絶した理由とした、このブログの記事やコメントについて、集中的に行われてきたが、一方で、再雇用職員制度について、双方の主張に補充すべき論点があるとの指摘があったためだ。

再雇用職員制度について、当方は、組合職員が60才の定年を迎えた場合、希望すれば、契約期間を1年として、双方に異存がなければ65才まで自動的に更新され、雇用が継続されると主張している。

これに対し、海員組合側は、60才の定年時に再雇用することは認めるものの、契約期間は1年であり、自動的に65才までの雇用を継続するものではないとの主張である。

平成18年に、海員組合において再雇用職員制度が制定された背景には、同年施行された、高齢者雇用安定法があるが、双方において、高齢者雇用安定法と労働契約法との関係について、法的見解が分かれている。

そこで、裁判官は、この点についての、双方の主張を書面で提出することを求め、その提出後に、証人尋問について詰める事になった。

次回も、今回と同じく弁論前準備手続きで行われることになり、日程は次の通りとなった。

日 時:平成27年8月6日(木)午後4時から
場 所:東京地裁13階 民事第19部 会議室

再雇用契約を拒絶するか否かは、人事の問題であり、人事権は中央執行委員会が握っている。

次回の裁判で協議される予定の証人尋問については、中央執行委員会を代表する、森田保己、田中伸一両氏の出席が実現し、事実の解明が図られるよう求めていきたい。



7月8日(木)午後4時から、中央労働委員会において、「全日本海員組合(石川団交拒否)不当労働行為事件」再審査事件の第2回調査が行われた。

この日も、再審査を申し立てた海員組合側は、大熊政一、田川俊一両弁護士を含む7名の弁護団と、松浦満晴副組合長、勘場賢次中央執行委員を含む海員組合の5名が大挙参加した。

調査は、前回以降、双方が提出した主張書面の提出確認が行われた後、中労委の見解として、和解による解決は困難との見通しであることが示され、その後、双方個別に意見を述べる機会が与えられた。

海員組合側は、和解による解決を望んだが、中労委は、和解は困難と判断、「結審」を宣言した。

今後は、8月20日までに、双方が最終準備書面を提出し、その後は、中労委からの不当労働行為救済命令の交付を待つことになった。

海員組合は、6月29日に第4回団体交渉を海員労組に申し込み(7月29日に開催予定)、海員労組との労使関係が正常化しているかのような演出を試みたが、中労委の審査が結審したため、結審後に開催される第4回団体交渉の内容は反映されることはなく、徒労ということになる。

他方、海員組合は、6月15日に中労委が不当労働行為救済命令を交付した、再審査事件(東京都労委事件)について、中労委を相手に行政訴訟に踏み切るかの判断が迫られていた。

今回の事件においても、わずか2回の調査で、中労委が「結審」との判断を下したため、7月10日、遂に海員組合は、前代未聞の労働組合による不当労働行為を認め、海員労組に対しての謝罪文の交付とともに、組合従業員に対する謝罪文の掲示を含む初審命令の履行を、止む無く決断したものと思われる。

また、今回の「結審」により、労働組合である海員組合による不当労働行為の第2弾が、中労委で判断される公算が大になったのである。

海員組合が、森田保己組合長名で、海員労組に送った、7月10日付けの謝罪文は次の通りだ。

謝罪文

その中には、、「今後、このような行為を繰り返さないように留意します。」とある。

それが本意であれば、海員労組が申し立てている不当労働行為事件について、その非を素直に認め、真の労使関係正常化に取り組むことが求められるのではないだろうか。

不当労働行為事件をはじめ、多くの訴訟にまみれ、敗訴を繰り返し、社会的信頼を地に貶めいている現指導部は、これ以上の屈辱を組合員に与えることは許されない。

今や、その進退を明らかにすることが、最後に与えられた仕事なのである。



 本日、海員組合から、中労委平成26年(不再)第32号事件(初審命令東京都労委平成25年(不)第50号事件)初審命令主文1、2項の内容を履行したとの通知文が、海員労組に届いた。

 初審命令の主文は、次の内容である。

1 被申立人全日本海員組合は、申立人全日本海員組合従業員労働組合が、平成25年4月25日及び5月7日に申し入れた団体交渉に誠実に応じなければならない。

2 被申立人組合は、本命令書受領の日から1週間以内に、下記内容の文書を申立人組合に交付するとともに、同一内容の文書を55センチメートル×80センチメートル(新聞紙2頁大)の白紙に楷書で明瞭に墨書して、被申立人組合の従業員らの見やすい場所に、10日間掲示しなければならない。

3 被申立人組合は、前各項を履行したときは、速やかに当委員会に文書で報告しなければならない。


 今回、海員組合が、主文の第2項に基づき、海員労組に交付した文書の内容は、次の通り。

                                                  平成27年7月10日
 全日本海員組合従業員労働組合
 組合長 北山 等 殿
                                                   全日本海員組合
                                                   組合長 森田 保己

 当組合が、平成25年4月25日及び5月7日に貴組合に申し入れた団体交渉に応じなかったことは、東京都労働委員会において不当労働行為であると認定されました。
 今後、このような行為を繰り返さないように留意します。


 この文書は、同じく主文第2項に基づき、新聞紙2頁大に書かれ、組合従業員らの見やすい場所に、10日間掲示されることになる。

 海員組合が、主文第2項を完全に履行したとすれば、明日には、組合従業員の皆さんは、労働組合である海員組合が不当労働行為を行ったという、信じ難い事実を目にすることになろう。

 労働組合法で守られ、高度な自治が認められている労働組合が、労働組合法に違反し、最も犯してはいけない不当労働行為を行ったという前代未聞の事実が、確定したのである。

 連合の主要労働組合である海員組合が、不当労働行為を行ったことは、わが国労働運動の大汚点であり、連合レベルでの総括も求められよう。

 その前に、この重大な事件を主導した、海員組合指導部の責任を明確にしなければならない。

 また、海員組合指導部の、今回の不当労働行為確定に至るまでの動きを看過してきた、組合執行部員、組合従業員、職場委員、全国委員、特別執行委員、統制委員などの責任も、現場組合員からは、厳しく問われよう。

 違法行為を繰り返す労働組合の末路は、説明するまでも無いことであり、執行部員の自浄作用が期待できないとなれば、この問題を身近に知り得る立場にあった職場委員や全国委員等の対応が重要である、

 各企業に所属する組合員を代表する職場委員や全国委員は、違法行為を繰り返す組合指導部に、これ以上おもねることは、組合員への背信と言われるであろうし、所属する企業のコンプライアンスにも深刻な批判が向けられよう。

 海員組合を一日も早く、健全な労働組合に再生するカギは、組合執行部ではなく、組合員と、その代表である職場委員、全国委員であることを肝に銘じ、明日からの変革に向けた活動に舵を取って頂きたい。

 労働組合による不当労働行為が確定したという事実は、一大事であり、対処を間違えれば、組織の存亡にかかわる事態にもなりかねないことを強調しておきたい。

 海員組合が不当労働行為を行ったとして争われている事件は、今回の不当労働行為事件だけではない。
 中央労働委員会で1件、東京都労働委員会で1件、石川県労働委員会で1件、計3件の不当労働行為事件が係属中である。

 仮に、これらも不当労働行為として確定することになれば、ますます海員組合の行く末は、厳しいものとなるであろう。

 これらの問題が惹起したのは、現指導部の対応に問題があったことは明らかであり、現指導部の一掃に向け、組織の総力を傾注すべきときは、今なのである。

 全日本海員組合従業員労働組合は、海員組合指導部の責任とともに、その進退を明確にするため、全力で取り組むことを宣言する。