海員組合の中央執行委員会は、10月27日に開いた記者会見で、次期役員体制候補を発表した。

これを受け、日本海事新聞をはじめとする業界専門紙は、その内容を一斉に報じた。

しかし、なぜこのような無分別なことを堂々と行うのであろうか。

選挙は、公平・公正に行わなければならないことは、小学生の頃の学級委員を選んだ経験にはじまり、日本人の誰しもが理解する常識である。

ところが海員組合では、権力の座にある者が、平気で選挙の常識を無視するのである。

労組法第5条には、組合規約には、その労働組合のすべての問題に参与する権利及び均等の取扱いを受ける権利があることを定めなければならないとされている。

これを踏まえ、海員組合規約第17条「組合員の権利」において、すべての組合員には常任役員に立候補する権利が認められている。

今回の次期役員候補発表は、公平な選挙を無視する、選挙の事前運動であることは間違いない。

これでは、今次全国大会で役員選挙への立候補を目指す者との間で、決定的な差別を生んでいることは、常識を持つ者ならば理解できよう。

それとも、そこまでしないと現職の役員達は、次期役員に当選することが危ういというのであろうか。

目的のためには手段を選ばずということであれば、およそ民主的という言葉とは縁遠い話である。

昨年の全国大会で、藤澤洋二氏に対する統制違反処分が確定したことを受け、藤澤洋二氏は統制違反処分の無効と組合長の地位確認等を求め訴訟を提起し、現在進行している。

また、昨年の組合長選挙に立候補届を提出した竹中正陽氏に対し、組合員資格が無いとして無視した件について、竹中正陽氏の完全資格組合員としての地位を認める仮処分命令が下り、昨年度の役員選挙に問題があったことが明確になり、引き続き訴訟が継続している。

つまり、昨年行われた役員選挙については、司法の場での決着はついていないのである。

そうした中、現指導部は懲りもせず、事前運動を行っているところを見ると、またしても今年の役員選挙で何か事件が起こるのではないかと予想する向きは多いのではなかろうか。

記者会見で森田保己氏は、次期役員体制について「組織の安定化と活動方針の具現化に向けた最適な体制」と説明したという。

数多くの問題が噴出し、組織の不安定化が顕在化しつつあるというのに、それを指導してきた者の語るコメントしては、耳を疑わざるを得ない。

違法行為重ねる指導体制が続く限り、組織の安定化は望むべくもない。

今年の役員選挙において、清新な役員体制が誕生し、海員組合再生への転換点となるよう、全国委員各位の良心に基づく冷静な判断を期待したい。



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全日本海員組合の第75回全国大会が、11月4日から7日までの4日間、東京晴海のホテルマリナーズコート東京で開催される。

今年の大会で注目されるのは、大会最終日に行われる役員選挙であろう。

それについては、別の機会に譲るとして、大会で審議される活動方案に目を通してみると、いくつか気にかかることがある。

その一つは、海員組合が8月6日付で公表した「8月3日付 毎日新聞の報道に関する声明」に関する記述が見当たらないのである。

私の経験では、活動方針案は、8月末を目途に中央執行委員会で審議決定され、9月に作成し、組合員に配布されるというのが、一般的であった。

そうすると、船員を予備自衛官とすることに断固反対するとした中央執行委員会の声明は、活動方針案に盛り込むことは、十分できたものと思われる。

この声明は、8月25日付の船員しんぶん一面に掲載され、またホームページにおいても、すぐに目につくようバナーが設けられているように、海員組合としても問題意識の高さを窺わせる動きを見せた。

しかし、その後の船員しんぶんを見ると、この声明に関連する活動についての記載を目にすることはなかった。

今回の大会で審議される活動方針案の6頁に掲載された「海員不戦の誓い」には、次のような記述がある。

「戦争の被害者にも加害者にもならない」「有事法制を発動させない」「平和憲法を守れ」を合言葉に、不戦とともに核兵器廃絶と恒久的平和を希求する運動を進める。

これは、海員組合が一貫して掲げてきた方針である。

昨今の周辺国との関係から、国民の間には、徐々に紛争や戦争への不安が広がりつつあるが、太平洋戦争において、6万人を超える船員犠牲者が出たという拭いきれない経験を顧みて、進路を誤らないよう、日頃から口を開くのが海員組合の責任である。

事実上の徴用だと、関係者が口を揃えるこの問題に、海員組合が目を背けるとは考えられない。

全国大会においては、この問題について議論を深め、決議として海員組合の立場を内外に明らかにすることを期待したい。



海員組合の全国大会が11月4日から4日間、東京で開催される。

渡邊長寿氏(道東支部執行部員)は、第35期全国委員選挙の地方区(北海道地区)に立候補し、4位(当選者7名)で当選した。

全国大会の構成員は全国委員であり、組合員の負託を受けた全国委員は、組合規約に基づき、全国大会に出席する責任がある。

常識的には、渡邊長寿氏は、他の全国委員である執行部員と同様、全国大会に招集されなければならない。

ところが、渡辺長寿氏は、現在、海員組合を相手に、降格無効・減給処分無効・機関会議への出席停止措置の解除等を求めて裁判を行っている。

そうした中で、海員組合の中枢が、渡辺長寿氏の全国大会出席について、どのような判断をするか、大いに注目しているが、今のところ私の耳には情報は伝わってきていない。

仮に、渡辺長寿氏の全国大会への出席を拒んだとすると、組合規約の重大な違反になろう。

そもそも、全国委員は全国大会に出席し、組合方針の決定に参画することが最大の任務である。

その全国委員の権利を奪うことは、組合員の権利を踏みにじり、労働組合組織を否定する行為である。

これは規約違反であるとともに、違法行為でもある。

海員組合の中枢が、渡辺長寿氏の全国大会への出席を拒絶することが明確になった場合は、直ちに、全国大会への出席を拒絶してはならないとする仮処分命令を求めて、司法手続きを行うべきであろう。

残念ながら、組合規約や法律を最も守らなければならない立場にある海員組合の中枢が、違法行為を繰り返している現状では、組合自治での解決は困難と言わなければならない。

昨日、小渕優子経済産業大臣と松島みどり法務大臣のダブル辞任が報じられた。

社会の指導的立場にある者は、その行動に疑念を持たれた場合には、その職に留まることは困難であるということだ。

これは労働組合も同じことであり、違法行為を繰り返す者達が、指導的立場に居座り続けることは許されないのである。

まもなく開催される全国大会では、繰り返される異常な違法行為の数々について、広く議論が交わされ、その責任を明確にしたうえで、本来の労働組合としての進路を選択することを期待したい。


渡邊長寿氏(道東支部執行部員)は、現在、海員組合を相手に裁判を行っている。

その渡邊長寿氏を支援するための「渡邊長寿君を励ます会」が発足した。

呼びかけ人は、元組合長である中西昭士郎さんをはじめ全国各地の14名の方々だ。

「渡邊長寿君の裁判を支援し、その活動を励ます。」が会の目的だ。

素晴らしいことである。
多くの方々が、この励ます会に結集し、渡邊裁判の完全勝利を目指し、支援活動に参加してもらいたい。

私をはじめ、これまで多くの組合従業員が、海員組合の不当な人事に対して、裁判闘争を行ってきた。

その際も、支援組織結成の動きはあったが、支援活動に参加していることが海員組合に知れれば、その報復が危惧されるなどの理由により、表立った動きとはならなかった。

今回は、堂々と支援組織が立ち上がったことを、高く評価したい。

呼びかけ人の顔ぶれが、海上労働運動の指導者たちであることは、心強い限りである。

近年の海員組合の指導部が組合従業員に対して行ってきた、違法な人事に対して、これ以上繰り返しては、海員組合の存続そのものが危ぶまれるとの危機感が背景にあるものと思われる。

具体的な支援活動は、裁判の傍聴や、カンパなどである。

「渡邊長寿君を励ます会」の了解が得られれば、より具体的な内容について、このブログで紹介したいと思っている。

「渡邊長寿君を励ます会」の活動が、渡邊裁判の勝利はもちろんのこと、海員組合の健全な発展につながるものとなるよう、大いに期待したい。

なお、次回の渡邊裁判は、10月28日(火)午前11時30分から、東京地裁619号法廷で行われる。



2014.10.13 協和海運 ⑦
ダイトーコーポレーションは株主責任を果たせ!
11人の即時採用を強く求める!


これは、船員しんぶん10月5日号一面の大見出しである。

記事は、9月16日、協和海運および新協和海運の不当労働行為に抗議するため、横浜山下公園で開かれた集会とデモの模様である。

残念ながら、今回の記事でも、いつもどおり、抗議集会の模様だけで、協和海運問題の進展内容については、全く触れられていない。

平岡英彦国内局長は、9月11日に行われた、このブログに関する裁判の証人尋問で、海員組合が横浜地裁に申し立てた、地位保全仮処分命令申立が却下されたと証言していたが、そのことに関する記述はどこにも見当たらない。

海員組合が、11名の組合員の従業員としての地位を守るために行った仮処分命令申立であるならば、却下されれば、これに異議を申し立てるとともに、本訴を提起しなければならないであろう。

協和海運問題の中で、横浜地裁における裁判闘争と、神奈川県労働委員会における不当労行為救済命令申立が、極めて重要な意味を持つことは、誰もが理解していることである。

仮処分命令申立が却下されたことについて、海員組合が不満を持つことは理解できるが、なぜ情報公開しないのであろうか。

大内教正組合長は、2月17日に開かれた抗議集会で、全組織を挙げ組合員一人ひとりの雇用とその家族の生活を守っていくと挨拶したが、裁判闘争について、全国の組合員が情報を共有しなければ、全組織を挙げた闘いとはならないのではないか。

10月5日付の船員しんぶん二面の右下には、9月29日に開催された第335回全国評議会の内容が掲載されている。

全国大会に次ぐ重要な機関会議であるにもかかわらず、同じ紙面に掲載されている紋別地区組合員大会より扱いが小さいのには、驚くばかりである。

この全国評議会では、65項目の主要活動について報告が行われたとされ、その中の代表的な11項目の活動のタイトルが掲載されている。

しかし、その11項目には、全組織を挙げて闘っている協和海運問題は含まれていない。

情報が隠蔽されれば、間違いなく疑心が生まれることになる。

自らに厳しい情報であっても、開示することにより、組合員の間で議論が生まれ、次の活動に繋げていく、これが労働運動ではなかろうか。