2017.03.26 統制委員会


昨年11月に開催された全国大会で、新しい統制委員会のメンバーが選ばれた。

統制委員長には、鈴木順三総務局長が就任し、統制委員は、執行部が5名、職場委員が7名の総勢13名の構成だ。

選出方法は、全国評議会の構成員となる全国常任委員が選挙で選出されるのと違い、統制委員は、中央執行委員会が指名し、全国大会で信任を得るシステムだ。

私の記憶では、中央執行委員会が指名した統制委員が信任されなかったケースはなかったことからすれば、統制委員会のメンバーは、中央執行委員会が事実上選んでいると言える。

統制委員会は、規約違反、反組織的行為、組合の名誉を傷つける行為などがあった場合、査問を開始することになっている。

査問開始は、告発を待って行うだけではなく、統制委員会が統制違反事件を自ら知ったときは告発をまたずに開始することができるとされている。

また、統制委員会は、組合のどの機関からも独立してその任務を行うとされている。

直近の統制違反事件は、藤澤洋二氏が現職の組合長であった時、田中伸一氏をはじめとする残る役員が統制委員会に告発した事件が記憶に新しい。

藤澤洋二氏は統制処分の無効を求めて訴訟を提起したものの、急転直下の和解により解決したため、統制処分の法律的結論は分からないままに終結した。

それより一つ古い事例が私のケースで、松浦満晴副組合長が統制委員長であった。

私は出鱈目な理由により、全権利無期限停止の統制処分を受けたため、裁判を提起し争った。

その結果、統制処分の無効、海員組合と中央執行委員全員に対して連帯して200万円の慰謝料支払い、船員しんぶんへの謝罪広告が命じられ、統制処分は違法なものとして完全に退けられた。

これは中央執行委員会による明らかな規約違反である。

ところが、司法判断により規約違反が確定したにもかかわらず、彼らを告発する動きはなかった。

また、統制委員会が規約に基づき、みずからが査問を開始なければならないケースであったが、それもしなかった。

この時、統制委員会が正常に機能していれば、今の海員組合指導部は存在してはいなかったであろう。

新しく職場委員から選ばれた統制委員には、二度と同じような過ちを繰り返さないよう規約を理解し、真剣にその職責を果たしてもらいたい。

それは鈴木順三総務局長も同じだ。

規約違反を繰り返す、田中伸一、森田保己、松浦満晴各氏から、真に独立して、組合規約を守ることができるのか、皆で監視していきたい。






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2017.03.20 協和海運 ⑭
協和海運問題が、船員しんぶんに掲載されていないことについて、このブログで何度か触れたが、ついに3月15日号に掲載された。

実に、神奈川県労働委員会の命令交付から、3か月を過ぎたこのタイミングである。

船員しんぶんを編集するスタッフが不足し大変であるとの噂は耳にするが、この程度の記事さえ書けない状況だったということなのか、それとも何か別の意図があってのことなのだろうか。

この間の船員しんぶん一面を飾ったのは、「組合長の新年の挨拶」、「旗開き新年会」、「金刀比羅宮参拝」、「全国大会決定事項の申し入れ」、「海員政治活動委員会開催」などだが、組織の総力を挙げて取り組むとしながら、この扱いはなかろう。

記事は、神奈川県労働員会の命令に加え、2月17日に行った抗議行動が紹介されている。

2月17日は、国内部委員会などの会議に参加する全国委員が集結する日であり、そのタイミングを狙ってのことは容易に想像できるが、これとて労働委員会命令を長期間掲載しなかった理由にはならない。

目を疑ったのは、集会に参加した森田保己組合長の挨拶だ。

会社は11名のこの3年間を返せ。11人は労働組合に結集しただけ、それだけで採用しないなどということは決してあってはならないことだ。一致団結して抗議行動を行っていく」というものだ。

よくもまあ、このような発言が出来るものかと驚くばかりだ。

私は、海員組合の違法な不当解雇と自宅待機により、4年間の長期にわたり労働の機会を奪われた。

また海員労組を結成したことを理由に、再雇用職員としての地位を追われ、3年間にも及ぶ就労の機会を失うという違法行為を受けたのである。

このような違法行為を繰り返してきた中心的人物の一人である森田保己氏が、臆面もなく、このような挨拶をするところに、今の海員組合の病巣の酷さが表れているというものだ。

写真には、右手を突き上げ先頭を行進する、田中伸一、森田保己、松浦満晴の3氏が並んでいるが、この3氏こそ、違法行為や不当労働行為を繰り返している海員組合の中心メンバーであることを、抗議行動を見つめる市民の誰一人として知らない。

それを知っているのは、その後に並び歩く、海員組合執行部と職場委員である。

この抗議行動が、果たして社会に共感をもって受け入れられるであろうか。

抗議行動を見つめる市民が、海員組合の真実を知れば、どのように思うか、説明は不要である。







2017.03.15 個人情報
昨年11月に開催された海員組合の全国大会については、海員1月号にその内容が記載されている。

しかし、全国大会の注目点はどのようなものであったかなど、総括的に書かれた記事を目にしないためか、よく掴めないというのが正直なところだ。

組合役員の挨拶や、組合員から上程された決議案などから推察するに、後継者問題などの基本的な課題に加え、予備自衛官補問題、協和海運問題、九州商船問題、定年延長への取り組みなどが、議論の俎上に載せられていたように見受けられる。

その中で海員組合として譲れないのが、平和の海の希求であり、これが脅かされそうだとして多くの組合員ならびにその家族が不安に感じているのが予備自衛官補問題だ。

海員組合のホームページを開くと、真っ先に飛び込むのが、昨年1月29日に海員組合が出した「民間船員を予備自衛官補とすることに断固反対する」との声明と、それを報じた平成28年2月5日付の船員しんぶんだ。

すでに1年以上が過ぎてしまっているが、この問題の具体的な情報について、船員しんぶんや海員で目にすることはない。

当時の船員しんぶんの見出しは、「民間船員を予備自衛官補とすることは事実上の徴用、断じて容認しない」や「民間船員を予備自衛官補にすることは断じてあり得ない」などの心強い言葉が躍っていた。

「今どうなっているのか」、組合員のみならず、多くの国民が注目するのは当然だ。

海員組合は、民間船員を予備自衛官補とすることに断固と反対すると一貫して主張しているが、組合員が乗っていた「はくおう」と「ナッチャンWORLD」という2隻のカーフェリーが、防衛省の計画に基づき設立された「高速マリントランスポート㈱」の所属となってしまったという事実に、組合員とその家族の不安は払しょくされることはないだろう。

それを危惧させる大会論議の一コマが、海員1月号に載っている。

代議員からの質問は「現在、船員の予備自衛官は予備自衛官補を含めて何人いるのか。」

これに対する本部役員の回答は「予備自衛官補の人間がどれだけいるのかというようなお話ですけれども、これについては個々の組合員さんの個人情報の問題にも該当しますので、その辺のところについては、今の状況ではわからないということでございます」

質問者は、人数を聞いているのであり、個人情報を聞いているのではないことは、普通の耳を持っていれば間違えることはない。

さらに、人数が個人情報に当たるという認識も驚きだ。

結局のところ、全く把握していないということのようだ。

実態すら把握していないのに、断固反対と叫んでも空しいものを感じる。

海員組合は、本当に組合員やその家族の気持ちに、真剣に寄り添っているのか、大いに疑問が残るが、どうであろうか。










竹中正陽氏と海員組合との間で争われている地位確認等請求訴訟の控訴審判決が、2月8日に言い渡されたが、その内容は、双方の請求を棄却するものだった。

最も注目された、平成25年11月に長崎で開催された全国大会において実施された、組合長選挙の無効については、残念ながら竹中氏の主張は認められなかった。

一方、海員組合側も、海員組合と松浦満晴副組合長に対する損害賠償が、控訴審において改めて断じられ、労働組合とその役員による組合規約を違反したという、屈辱的な司法判断が下った。

この結果に対し、双方が最高裁に上告するか否か、注目されていたが、それが明らかとなった。

竹中正陽氏は、予想した通り、組合長選挙無効確認、森田組合長・田中副組合長の個人責任の確認、謝罪文の掲示の3点について、上告兼上告受理申立てを行った。

これに対し、海員組合は、上告受理申立てを行い、敗訴部分の棄却を請求した。

裁判所のホームページによれば、上告と上告受理申立てについて、次のように解説している。

上告は,原判決について憲法違反や法律に定められた重大な訴訟手続の違反事由が存在することを理由とする場合の不服申立ての方法。

上告受理申立ては,原判決について判例違反その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むことを理由とする場合の不服申立ての方法。

一般的に、最高裁の壁は極めて高いと言われており、控訴審判決を変えることは非常に困難と思われるが、労働組合という高度な自治が認められている組織の組織代表者を選出する手続きが、違法な形で行われたことが明らかである以上、無効と判断することに異を唱える者はいないであろう。

竹中正陽氏が、控訴審判決で示された「慰謝料等の支払を命ずることにより損害の回復は図られる」との判断に対し、「お金を払えばそれで良し」というこの考え方は、不法行為の「やり得」を許すものだとして上告に踏み切ったことは無理からぬことだ。

司法の世界では、我々一般人が理解しがたい理屈があるようで、今回の訴訟では、「確認の利益がない」ということで組合長選挙無効が退けられている。

つまり、違法な手続きで選ばれた組合長であっても、時間が過ぎ、関係者が変化してしまったら、仕方がないと言っているようなものであり、こんなことがまかり通る社会にいるとは、とても信じがたいことである。

違法行為と不当労働行為を繰り返す労働組合が、自浄能力を失い、その救済の手段が司法判断しかない中、過去に類似の判例があるとしても、この事件の事実を正しく直視し、最高裁が踏み込んだ判断をすることを心より期待したい。






2月21日に開催された海員労組と海員組合との第11回団体交渉における交渉事項の4番目は次の内容だ。

④賛助組合員に組合規約に定める完全資格組合員の権利を与えること

現行の海員組合規約では、次の5つの種類の組合員が定められている。

・完全資格組合員⇒現役の船員や執行部員など(第5条)
・特別組合員⇒学生など臨時に雇用する場合(第11条)
・非居住特別組合員⇒日本に居住しない外国人船員(第11条の2)
・賛助組合員⇒執行部員以外の組合職員(第12条)
・共済組合員⇒海員組合の共済事業に参加する者(第13条)

一方、労働組合法で定める労働組合としての資格を得るためには、労働組合法第5条第2項に定める9項目の規定を組合規約に含まなければならないとなっている。

その3号には「連合団体である労働組合以外の労働組合(以下「単位労働組合」という。)の組合員は、その労働組合のすべての問題に参与する権利及び均等の取扱を受ける権利を有すること。」と定められている。

海員労組は、海員組合の規約において、賛助組合員も「組合員」の一種とされていることから、労組法第5条第2項3号の規定に基づき、「その労働組合のすべての問題に参与する権利及び均等の取扱を受ける権利」が与えられなければならないとの問題意識を持っている。

そのため、この項目を団体交渉事項として、これまで団体交渉を重ね、前回(1月24日開催)の第10回交渉において、海員組合の見解を示すように求めていた。

ところが、海員組合は、今回の交渉で「回答」を用意してこず、不誠実な姿勢を示した。

誰を組合員とするかは、労働組合の根幹であり、海員組合としても、労働組合法で認められた労働組合と胸を張るのであれば、これくらいの見解は、容易に示すべきである。

海員労組は、次回交渉において、必ず海員組合としての見解を示すことを強く求めたところ、海員組合もこれに応じた。

第11回団体交渉において交渉事項とした4項目は、残念ながら1項目も解決しなかったが、次回交渉では、前進するよう準備して取り組みたい。

なお、次回の第12回団体交渉は、海員組合と船主との労働協約改定交渉が3月に行われることを配慮し、4月17日(月)午後3時から、呉で行うこととした。