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昨日(9月12日)午後3時から、海員労組と海員組合との第15回団体交渉を開催した。

昨年6月21日に開催された第14回団体交渉から、実に1年3ヶ月ぶりだ。

これだけ時間が空いたのは、団体交渉事項の一つである「再雇用契約または継続雇用契約によらない定年後の雇用形態について、その採用の条件及び労働条件の説明」について、海員組合が誠実に団体交渉に応じなかったため、止む無く石川県労働委員会に不当労働行為救済命令申立を行ったためだ。

この事件については、「石労委平成29年(不)第2号事件」として、このブログで報告しているが、平成29年8月24日に救済申立を行い、平成30年6月4日に結審、来月(10月)中に命令が交付される予定となっている。

加えて、昨年10月30日付で、東京都労働委員会に対し、海員労組の組合員である大倉実および北山等の雇用継続を求めて、不当労働行為救済申立を行い、現在争っている。

この事件いついても「都労委事件(平成29年)」のタイトルで、このブログで報告している。

こうした事情から、団体交渉の機会を失ってきたが、ようやく団体交渉の再開に漕ぎつくことができた。

第14回の団体交渉までの団体交渉事項は、次の4件であった。

①暫定労働協約の締結
②新再雇用職員規定の遡及的撤廃と旧再雇用職員規定が有効であることの確認
③再雇用契約または継続雇用契約によらない定年後の雇用形態について、その採用の条件及び労働条件の説明(就業規則の有無や組合員資格の点を含む)
④賛助組合員に組合規約に定める完全資格組合員の権利を与えること

昨日の交渉では、新たに「北山等の雇用継続」を団体交渉事項に加えた。

この5点の団体交渉事項については、事前に海員組合側に通知していたことから、海員組合側は回答書を用意し、これを冒頭読み上げ、逐次全項目について交渉を行った。

しかし、予想していた通り、全く進展は見られず、次の交渉につなぐことになった。

次回交渉の日程は未定としたが、9月21日に行われる都労委の第5回調査や、10月交付予定の石労委事件の命令交付などの動向を踏まえ検討していきたい。

8月25日付の船員しんぶんの2面には、「不当労働行為に屈せず現場復帰を果たす」のタイトルで協和海運問題が掲載されている。

海員労組も、海員組合の不当労働行為に屈することなく、同じタイトルで報告できるよう頑張っていきたい。






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2018.09.07 災害
9月6日未明、北海道胆振東部で、最大震度7の大地震が発生した。

甚大な被害とともに、北海道全体が停電し、市民生活がマヒするという、想定外の事態に対し、自然災害に対する人間の無力さを感じざるを得ない。

亡くなられた方に対し心よりのお悔やみと、多くの被災された方々の一日も早い生活復旧を願わずにはいられない。

今年の夏は、西日本豪雨、台風21号、そして今回の地震と、立て続けに大きな災害が続いており、この先に大きな不安を抱いている方は少なくはないであろう。

ちょうど2カ月前に発生した西日本豪雨からの復旧は、緒についてばかりで、元の生活を取り戻すには数年の歳月が必要とされている。

台風21号が西日本豪雨の被災地に追い打ちをかけるのではないかと危惧されていたが、その矛先は関西圏に向けられた。

関西空港への連絡橋に、タンカーがぶつかり、波にもまれておもちゃのように破壊されていく様子をテレビで目にし、胆を冷やす思いをした海事関係者は多いのではないだろうか。

一方では、関西空港に取り残された多くの方の脱出手段として、真っ先に動き出したのは、神戸空港とを結ぶ高速船であった。

今回の地震においても、北海道から本土への交通手段としてマヒしなかったのは、フェリーなどの海上輸送であった。

西日本豪雨においても、寸断された道路や鉄道により孤立した街へのアクセスで活躍したのはフェリーであった。

災害時における海上輸送の重要性が広く認識されることは大歓迎だ。

しかし、災害時だけの一過性の話題で終わらせてはならない。

「四面を海に囲まれた日本」というフレーズは広く用いられているが、その海と向き合っている船員をはじめとする海事関係者の存在については、多く語られることはない。

船を造り、船を操っているのは人間であることを、さらに力強く社会に訴えなければならないと、度重なる災害から痛感させられている。






わが国の労働者の内、船員に限っては、その所管は厚生労働省ではなく、国土交通省である。

従って、船員の労働基準法である船員法を改正しようとするときは、国土交通省が所管する審議会で審議されることになっている。

その審議会が、交通政策審議会海事分科会船員部会である。

船員部会の労働者委員は5名であるが、全て海員組合の役員が占めている。

直近の名簿によると、森田保己(組合長)、松浦満晴(副組合長)、池谷義之(中央執行委員)、平岡英彦(中央執行委員)、立川博之(中央執行委員)の各氏だ。

ご存知の通り、海員組合の役員は、違法行為や不当労働行為を繰り返している。

このことは、海事関係者であれば、誰もが知るところであり、国土交通省が知らないわけがない。

一般論としては、違法行為を繰り返す者に、法令の審査をする資格など無いと言わねばならない。

しかし、国土交通省は、事情を知りながら、海員組合の役員を審議会から外そうとしない。

その理由として考えられるのは、船員を代表する労働組合が、海員組合しかないということだ。

労働組合は、高度な自治が認められているため、会社は勿論のこと、行政の介入も許さない。

海員組合の役員は、遵守すべき労働関係法令の違反を繰り返しながら、労働組合法で守られているという、可笑しなことになっているのだ。

このようなことが法治国家で起きてはならないと、誰しもが思うのではないだろうか。

高度な自治が労働組合に認められているのは、どの組織よりも、コンプライアンスが守られ、ガバナンスが厳正に効いているという前提だ。

行政は、面倒なことに巻き込まれたくないとするのは分からなくもないが、今世間を騒がせているスポーツ団体などと比べても劣後に落ちない酷い現状に目を背けるのはやめて欲しい。

自浄作用が期待できない現状では、マスコミや国会が取り上げる前に、正常化しなければ、行政機関にも火の粉が及ぶことになるのではないだろうか。






海員労組の組合員である大倉実氏が、海員組合を被告として闘ってきた裁判は、5月31日に東京地裁において、大倉氏の請求をほぼ認める勝訴の判決が言い渡された。

これに対し海員組合は、これまでの学習効果もなく、判決を不服として控訴したが、その控訴審の日程が明らかになった。

第1回控訴審の日程と場所は次の通り。

 日 時:平成30年9月27日(木)午後2時
 場 所:東京高等裁判所 808号法廷

一審判決は、労働者を保護するための法律である労働契約法を、あろうことか労働組合である海員組合が違反したと断罪したのである。

これでは組合員に示しがつかないことは容易に想像できるが、控訴したとしても結果が同じであれば、ますます示しがつかないことになることを理解しているのであろうか。

もっとも、これまで数々の違法行為や不当労働行為を重ねてきておきながら、組合員に対し反省や謝罪の言葉を全く発しない、森田保己組合長や田中伸一副組合長をはじめとする現在の指導部からすれば、取るに足らないという恐ろしい感覚なのであろう。

この様な感覚が、今の海員組合内に蔓延していると考えなければ、現指導部の行為は説明できないことになる。

現指導部が、その存在を誇示するのは、組合員の代表である全国委員により、全国大会における役員選挙で信任されているということだ。

しかし、組合内の機関紙には、数々の違法行為や不当労働行為について、全くと言っていいほど記載は無く、これでは組合員が知ることはできない。

知っているのは、執行部員と職場委員だ。

つまり組合員と組合との接点が途絶えているのは、執行部員と職場委員が壁になっているということができる。

執行部員や職場委員は、誰のために労働運動に参加していると考えているのであろうか。

恐らく、口先では組合員の為と言うのであろうが、その腹では、現指導部とわが身の為と考えていると思わなければ辻褄が合わないことになる。

組合員が、義務である組合費を納めているのは、執行機関を構成する執行部員や職場委員が、まともな労働運動をしていると信じているからである。

それを裏切っているようでは、もはや労働組合などと口にする資格はない。

執行部員および職場委員の諸君、組合員を愚弄するのはもう止めにして、この機に目を覚まして欲しい。

みんなで渡れば怖くないなどと考えているとすれば、天網恢恢疎にして漏らさず、のたとえが現実になることを覚悟すべきだ。






2018.08.14 告発状
西日本豪雨、酷暑、さらに台風の頻発と、今年の夏は異常だ。

テレビや新聞は、西日本豪雨を中心に、被災状況や復興の進捗などを連日報じている。

あらためて、被災された多くの方々にお見舞い申し上げるとともに、一日も早く日常生活に戻られることを心より祈念したい。

こうした中、日本ボクシング連盟の問題が、テレビや新聞を賑わせている。

この問題の発端は、「日本ボクシングを再興する会」が、日本オリンピック委員会、日本スポーツ協会、文部科学省、スポーツ庁、日本スポーツ振興センターなどに、告発状を送付したことが引き金となったようだ。

日本のアマチュアボクシングに関わる都道府県連盟関係者や元選手など333人が、日本ボクシング連盟の数々の疑惑を正すため立ち上がったのだ。

この騒動の中で、最も注目された人物は、つい先日まで日本ボクシング連盟の会長職に就いていた山根明氏だ。

彼が悪びれずに反社会的勢力との付き合いを公然と口にする姿には唖然としたが、加えて、その風貌や言動が特徴的であったことも、この問題の火に油を注いだようだ。

この騒動は、まだまだ進行形だが、現時点の成果と言えば、山根明氏が会長を辞任したことと、内部調査委員会を立ち上げ、疑惑の真相を究明することになったことだろう。

大きな全国組織は、それぞれ縦横の関係が絡み合い、一朝一夕に問題が解決することは難しいであろうが、事ここまで白日に晒された以上は、最後まで膿を出し切ることが肝要だろう。

海員組合関係者の中には、この事件を対岸の火事とは思えない人が多くいるのではないだろうか。

中でも、違法行為や不当労働行為を繰り返す海員組合の役員、執行部員や職場委員は、注目していることであろう。

333人が、勇気を振り絞って「告発状」を関係先に提出すれば、社会の自浄作用が働くことを目の当たりにしたのだ。

海員組合の場合は、国土交通省、厚生労働省、中央労働委員会あたりが関係先というところか。

自浄作用が働かない組織を再生するには、告発状が有効な手段なのかもしれない。