昨日(5月23日)、ようやく船員しんぶん5月15日号が海員組合のホームページにアップされた。

船員しんぶんの発行遅延は、慢性的なもので、いつものことであるが、さすがに4月25日号から約1ヶ月の遅れは、その改善が求められよう。

執行部員を150名体制とする目標を持ち、海員組合の人事管理が行われてきたが、現在ではその約半数に激減しており、その影響が組合活動の随所に支障を及ぼすことは想像に難くない。

それが船員しんぶんの遅延に繋がっているとすれば、組合員が最大の被害者ということになる。

海員組合は、船員しんぶんをはじめとする組合機関紙・誌を組合機関と組合員とを結ぶ架け橋と活動方針に明記しているが、今の状況では架け橋に問題があるとの指摘は避けられそうにない。

記事の内容についても、組合員の期待に沿うものかも検討する必要があろう。

予備自衛官問題、協和海運問題、九州商船問題など、組合員が注目する問題の経過や現状に関する詳しい報告は全くされていないのに等しい。

また、組合員や組合従業員との間で争われている訴訟の結果や経過、海員組合の従業員が結成した海員労組との間の不当労働行為事件についても全く無視している。

今号の一面は、船員の市民税減免制度を実施した三重県鳥羽市の市長と森田組合長との座談会を報じている。

海員組合の政策課題が一部実現したことが船員しんぶんで報じられることに異論は無いが、それ以前に組合員に報告しなければならない情報が掲載されていないことは大問題である。

仮に、予備自衛官問題などの組合員や家族が切実に心配している重要事項を報じないために、恣意的な編集を行っているとするならば、船員しんぶんが組合員との架け橋などとはとても言えないことになる。

組合指導部は、これまでも情報の隠蔽を繰り返してきたが、これからもその体質を維持するため、船員しんぶんが利用されることがあってはならず、それが組合民主主義の否定につながり、海員組合の弱体化に向かうことを危惧せざるを得ない。



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昨日(5月18日)午後3時から、東京高等裁判所717号法廷において、私の再雇用契約拒絶訴訟の第1回控訴審が開かれた。

裁判長は、双方が提出した控訴状、控訴理由書、準備書面、証拠にいついて、法廷において陳述したことを確認後、直ちに結審を宣言し判決期日を言い渡した。

判決日は、7月6日(水)午後1時10分から、場所は東京高裁717号法廷。

裁判長は、判決期日を言い渡した後、和解の可能性について双方に打診した。
海員組合は前向きな姿勢を示したが、当方は判決を希望したため、和解作業は行われなかった。

開廷から5分もかからないスピード裁判であった。

この裁判の一審判決は、1月29日に言い渡され、私の再雇用職員の地位が確認され勝訴したが、これを不服として海員組合が控訴したため、昨日の控訴審となったもの。

一審判決では、再雇用職員としての地位が確認されたことに伴い、月例賃金について過去に遡り支給することが判決されたが、どういうわけか、期末手当の支給については認められなかった。

そのため、当方も一審で期末手当の支給を認めないとしたことは誤りであるとして控訴している。

控訴審が1回で終わったことや、判決日が予想より早く設けられたこと、さらには同種の事件の判例を考慮すれば、当方の請求が認められるものと期待したい。





「竹中正陽氏の組合員資格確認・組合長選挙無効裁判」が5月11日午前10時から東京地裁527号法廷で開かれ、予定通り結審した。

判決は、8月5日 午後1時10分、東京地裁527号法廷で言い渡される。

この日の裁判では大きな変化があった。

それは海員組合側が、竹中氏が組合員の地位にあるとの確認請求を「認諾」したことだ。

認諾」とは、民事訴訟のなかで、被告が、原告の請求が正しいことを認めることを言うそうだ。

そうすると海員組合側は、竹中氏の組合員資格問題について、竹中氏側の主張を全面的に認め、白旗を掲げたということになる。

これまで海員組合側は、およそ信じ難い理由を並べ、竹中氏の組合員資格を否定してきたが、これらの主張は一体なんだったのであろうか。

この裁判の被告は、海員組合と田中伸一、森田保己、松浦満晴の各氏である。

竹中氏が訴訟を提起した時の組合長は大内教正氏であったが、現在は田中伸一、森田保己、松浦満晴の各氏が組合長と副組合長の職にそれぞれ就き、海員組合を主導している。

これらのトップリーダーが、労働組合の基本である組合員の資格について裁判で述べてきたことが間違いであったと認めたということであれば、およそ労働組合の指導者としては不適格と言わざるを得ない。

竹中氏の組合員資格について、被告らが「認諾」したとは言え、8月5日の判決で裁判所がどのような見解を示すか注目したい。

他方、組合長選挙無効裁判については、被告らの争う姿勢に変化はないようである。

この組合長選挙は、平成25年11月8日に長崎で開かれた第74回全国大会で行われたもので、組合員である竹中氏は、この組合長選挙に立候補したものの組合員資格が認められないとして排除された。

このため竹中氏は、この組合長選挙は無効であることの確認を求め裁判所に提訴した。

この全国大会は、当時現職の組合長である藤澤洋二氏の統制違反処分について審議され、藤澤洋二氏の統制違反処分が最終確定するという前代未聞の異常な状況の中、突如として被告らが大会最終日に組合長選挙を強行したのである。

この組合長選挙が無効であるということについては、実施手続きなど数々の問題点を訴訟の中で竹中氏は主張しているが、最も大きな問題は竹中氏が組合員であることを否定し、組合員の基本的権利である組合役員への立候補権を妨害したことである。

ところが今回「認諾」ということで被告らは、竹中氏が組合員であることを認めたのである。

そうであれば、被告らは竹中氏に対する組合長選挙への立候補を妨害したことを素直に認め、組合長選挙が無効であることについても「認諾」しなければ理屈が通らないということになる。

繰り返すが、竹中氏の裁判は、組合員の資格とその権利という労働組合の根幹について争うもので、海員組合の関係者全員の問題として司法の判断が注目される。





5月10日、石川県労働委員会において、不誠実団交不当労働行為事件の第5回調査が行われた。

この事件は、海員労組と海員組合との間で行われた、第2回団体交渉(平成27年4月10日)、第3回団体交渉(平成27年5月20日)、及び第4回団体交渉(平成27年7月29日)において、①再雇用職員規定と期末手当、②組合従業員規定の労働基準監督署への届出の二つの交渉事項について、海員組合の交渉態度が不誠実なものであったため、誠実に団体交渉に応じるよう求めたものである。

調査は、出席委員の確認の後、前回調査以降の提出書面の確認が行われた。

申立人である海員労組からは、4月10日に行われた勘場賢次総務局長の証人尋問調書を踏まえ、中央執行委員会の意思決定や再雇用職員の期末手当等について、これまでの主張を補強する準備書面を提出した。

被申立人である海員組合からは、「団体交渉説明と陳述書不一致事項」と題する勘場賢次氏の陳述書が追加の証拠として提出された。

この陳述書は、証人尋問に先立ち勘場賢次氏が提出した陳述書の内容が、団体交渉において海員組合が行った説明と不一致な点があったことを証人尋問で指摘したところ、不一致であったことを認めるなどの内容である。

中でも問題なのは、この事件が第2回、第3回及び第4回団体交渉における海員組合の不誠実な交渉態度を争うものであるところ、海員組合は、その後の第5回及び第6回交渉で説明した内容を付け加えて陳述している点だ。

これでは、海員労組が不当労働行為救済申立をした後に、海員組合が団体交渉で説明を付け加えれば問題は無いとの主張であり、後付けのご都合主義の誹りは免れない。

今後の進行について労働委員会は、証人尋問が終了していること等を考慮し、次回調査期日において結審する予定であることを表明した。

この次回結審について、海員労組、海員組合双方とも同意したため、次回期日(7月27日)を以て、この事件の調査が終了することになった。

今後は、今回提出された書面や証拠に対する反論や再反論が次回期日までに行われ、最後に、結審日以後30日以内に最終陳述書を双方が提出し、終結することになる。

海員組合による不当労働行為は、既に2件が中央労働委員会の命令により確定し、石川県労働委員会で1件が6月ごろの命令発出を待っている状況である。

これらに加え、今回の事件も結審が見通せる状況となり、労働組合である海員組合がどれだけの不当労働行為を繰り返すのか、組合関係者をはじめ国土交通省、厚生労働省、中央労働委員会などに加え、連合をはじめ関連する労働組合、さらには全国の船主などが注目しているものと思われる。

一般常識では、会社による不当労働行為が確定した場合、その後の労務管理には万全を期し、経営責任を果たすところ、労働組合である海員組合は、異次元のようである。

自浄作用が機能しない状況が続けば、第三者機関による解決しか方法は無く、このままでは、海員組合の知名度は、ますます高まることは不可避である。

労働組合の主人公は主導する役員ではなく、個々の組合員であるという原点に立ち返れば、問題解決の日のは早まろう。

次回(第6回)調査の予定は次の通り。

石労委平成27年(不)第2号事件 第6回調査
  日 時: 平成28年7月27日(水) 午後1時30分から
  場 所: 石川県労働委員会 会議室 (石川県庁 18階)




2016.05.09 36協定 ①

海員労組は、平成26年1月28日に開催された海員組合との第1回団体交渉において暫定労働協約の締結、再雇用職員規定が無効であり遡及して廃止することなどの要求に加え、海員組合が労働基準法に違反して就業規則を届けていないことを厳しく指摘し早期の届出を強く求めた。

第1回団体交渉において交渉委員長を務めた田中伸一氏は労働基準法には違反していないと強弁していたが、その後の団体交渉において交渉委員長を務めている勘場賢次総務局長は、違法行為であることを認めた。

海員労組は、早期の届出を団体交渉で繰り返し求めた結果、昨年11月13日、遂に海員組合は組合従業員規定を就業規則として届け出た。

この届出は、海員労組が要求してから2年近く要したとは言え、違法行為から抜け出たことは海員労組の活動の成果と言えよう。

しかし、問題が無いとは言えない。その一つが組合従業員規定の届出が遅れたのは、組合従業員規定を就業規則として届けるに際し、検討すべき事項があるためとしていたが、届け出たものは組合従業員規定をそっくりそのまま届け出た点だ。

二点目は、就業規則の届出について海員労組に事前の連絡をしなかったことだ。

次に海員組合は、本年3月1日付で、就業規則の一部改定を行うとして、海員労組に対し3月14日までに意見書を提出するよう求めてきた。

その内容は、時間外労働に関する規定の変更であることから、海員労組は海員組合に対し、事前の団体交渉を求め、3月14日、4月6日、4月27日に3回の団体交渉を重ねた。

しかし、現在のところ、この問題は、海員組合側が誠実に変更内容の説明を行わないことから解決には至っていない。

これまで海員組合では、執行部員と先任事務職員には時間外手当を支給しないと定めていた。

海員労組は、そもそもこの規定が、時間外労働をさせながらそれに対する時間外手当を支給してこなかったものであり、明らかな労働基準法違反と指摘している。

これに対し海員組合は、従来から執行部員と先任事務職員には、執行部員手当の一部と役職手当の全額が固定時間制の時間外手当として支給してきたもので、それを明文化しただけと、驚くべき主張を展開している。

これでは労働基準法に違反してきた規定を、文言の一部を修正して適法と見せかけ、結果的にこれまで同様、執行部員と先任事務職員には時間外手当を支給しない制度を維持することになる。

団体交渉の中で示された例では、基本給30万円の地方支部長では、執行部員手当の中に約17時間、役職手当の中に約43時間の時間外手当が含まれているというもので、月間60時間分の時間外手当が支給されているというのが海員組合の見解だ。

この約60時間を越えなければ、時間外手当は支給しないと海員組合は言っているのであり、裏を返せば、約60時間をこれまで同様、ただ働きさせるというものであり、大幅な労働条件の不利益変更であることに疑いの余地は無い。

海員組合がこの労働時間制度の一部変更を強行しようする事情は、労働基準監督署への労働基準法第36条に基づく届出(36協定)がされていないためだ。

36協定の届出をしないまま従業員に対し時間外労働や休日労働をさせた場合は、明らかな労働基準法違反として罰せられることになる。

海員組合は、団体交渉の中で、不利益変更ではないとする詭弁を弄し誠実に団体交渉に応じていない。

こうした海員組合のまともな説明すらしない態度では、自主的な解決に赤信号が灯ったとしか判断できないため、海員労組は別途の解決手段を検討中である。