海員労組と海員組合との間の第14回団体交渉が、6月21日(水)午後5時から開催された。

海員労組側は、北山と大倉の2名が参加。

海員組合側は、鈴木順三総務局長、野口大輔総務部副部長に加え、2人の先任事務職員が参加する4名体制で交渉に臨んだ。

交渉は、前回同様の次の4項目を予定し交渉を開始した。

①暫定労働協約の締結
②新再雇用職員規定の遡及的撤廃と旧再雇用職員規定が有効であることの確認
③再雇用契約または継続雇用契約によらない定年後の雇用形態について、その採用の条件及び労働条件の説明(就業規則の有無や組合員資格の点を含む)
④賛助組合員に組合規約に定める完全資格組合員の権利を与えること

暫定労働協約については、14項目のうち12項目は既に合意し、未解決の「掲示板の設置」と「文書の配布」について交渉したものの、海員組合はこれまでと相も変わらぬ主張を繰り返したため、早々に切り上げ、二項目目に移った。

「新再雇用職員規定の遡及的撤廃と旧再雇用職員契約が有効であることの確認」については、これまでの交渉の中で、再雇用職員2名、継続雇用職員6名に加え、その他の臨時雇用が27名いることが明らかとなっている。

つまり、60歳以上の雇用継続を定めた従業員規定に基づく者が8名、どのような規定で雇用されているのか全く分からない者が27名いるということだ。

これまでの交渉の中で、この27名の内訳や労働条件について、何回も何回も説明を求めてきたが、個別の労働契約については答えられない、採用については中央執行委員会が判断したもの、との答えに終始してきたが、今回も同じ回答を繰り返すという、不誠実極まりない交渉態度を示した。

よほど開示すると不都合なことが有るとしか考えられない。

考えられるのは、再雇用職員には期末手当を不支給としているが、従業員規定に定めのない臨時雇用とすれば、期末手当が支払うことができるという姑息なことを考えてのことではないかと邪推せざるを得ない。

労基法では、パートやアルバイトであっても、雇用している者すべての就業規則の作成義務がある。

ところが海員組合は、臨時で雇用している者の労働条件がバレることを恐れ、違法であることを自覚しながら、就業規則を作成していない。

この様に海員組合は、違法行為を犯してまでも、海員労組からの説明要求を拒んでいるのである。

これではとても誠実交渉ということにはならないため、労組法に基づく救済措置に頼るしか、交渉進展は望めない状況となっている。

このため、交渉は45分で打ち切った。

労基法に違反し、さらには労組法を無視してまで、誠実な交渉を行わない海員組合には、これまで重ねてきた違法行為や不当労働行為に対する反省は微塵も感じられない。

これでは海員組合の組合員の貴重な組合費が、異常な組合幹部がいるため、浪費されることが、また繰り返されることになる。

一日も早く社会ルールを守らない指導者を放逐しないと、海員組合自体が社会から放逐されることになることを考えて欲しい。






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2017.06.18 ACX
日本郵船が運航するコンテナ船ACX CRISTALとアメリカ海軍のイージス艦FITZGERALDが、6月17日午前1時半ごろ、下田沖20キロで衝突した。

この事故は、米海軍のイージス艦が衝突したということで、ニュース速報として扱われ、インパクトの大きさを物語っている。

テレビでは、FITZGERALDの右舷が大きく損傷した姿が繰り返し流れ、素人目にも、その修理のためには、長期間作戦から離脱しなければならないことを思わせる。

ACX CRISTALの乗組員に被害は無かったが、FITZGERALDは行方不明者が7名もいるということで、まさに重大海難事故である。

ACX CRISTALの船籍は、フィリピンとされているが、船主は、日本船主協会のメンバーである、神戸市に本社のある大日インベスト株式会社となっている。

これが事実とすると、日本の船主がフィリピン籍船を直接所有していることになるのだが、いつからこの様なことが可能になったのであろうか。

ACX CRISTALが、フィリピン籍で、フィリピン人船員が乗り組む、フィリピンの自国籍船だとすると、日本の船会社が実質的な支配関係にあっても、乗組員は、海員組合の非居住特別組合員にはならないことになるのではなかろうか。

何故か、形を変えた脱組織のにおいを感じてしまう。

船名がACXで始まる船舶を目にすると、東京船舶が海員組合から脱組織したことを思い出す。

東京船舶に在籍していた組合員全員から脱退届が送られたことで始まった東京船舶問題に対し、会社側の介入がその原因であると判断し、東京船舶の乗組員が乗船していた、ACXで始まる船舶に対し、繰り返し抗議行動を展開し、脱組織を喰いとめようとした。

本部と関東地方支部は、頻繁に対策会議を開くとともに、全国に点在する組合員の自宅へ繰り返し訪問し、翻意を促したものの最悪の結果となった。

この当時、関東地方支部で東京船舶の担当であったのが、藤澤洋二氏と田中伸一氏であったことを思い出す。

外航部門の有力会社の脱組織であり、大きな注目を浴びたが、結果は、海員組合にとって屈辱的なものとなった。

ACXと聞くと、脱組織を想像してしまうことが、今でも残念でならない。








2017.06.09 協和海運 ⑮
協和海運問題は、すでに3年が過ぎたが、会社側の不誠実な態度は改まることはなく、現在も労働委員会および訴訟において、11名の組合員は粘り強く闘っている。

最新の船員しんぶん(6月5日号)は、いつもの抗議行動について、これもいつもの一面で紹介している。

前回は、2月17日に行われ、今回は5月19日ということで、3ヶ月ぶりの抗議行動だ。

この抗議行動は、全国から職場委員や執行部員が集結する、各部委員会が開催されるのに合わせ、行われているようだ。

数は力であるが、海員組合の動員力では、300人規模の抗議行動を企画するのは、このタイミングしかできないとすれば、些か心もとない。

とは言え、船員しんぶんの記事によると、不当労働行為問題は、中央労働委員会に場を移して調査が進み、横浜地裁における訴訟も、7月に判決が下る予定とのことで、一歩一歩着実に解決に向かっていることを感じさせてくれる。

株主であるダイトーコーポレーションに対する責任追及も継続して行われているようだが、路上から声を張り上げ抗議行動を行っていることは理解できるが、その他にどのような取り組みを行っているかは、船員しんぶんの記事からは汲み取ることはできない。

ダイトーコーポレーションは、海員組合と労使関係のある主要な港湾事業者であり、日常的に労使交渉が行える存在であることを考えると、ダイトーコーポレーションが株主としてどのような見解を示しているのか、知りたいところだ。

そうした情報が積極的に開示されれば、この抗議行動に対する支援の輪は、さらに広がることが期待できよう。

記事と写真から察すると、今回の抗議行動には、森田組合長と田中副組合長は参加していない模様だ。

海員組合が、組織の総力を挙げて闘うと宣言しているのであるなら、両者の不参加は避けなければならない。

参加した平岡英彦国内局長が次のような挨拶をしたことが紹介されている。

「われわれの怒りと熱い思いは街頭の市民に届いたと感じている。この法治国家にあって協和海運・新協和海運のような不法行為を繰り返す会社があってはならない。組合員11名が新協和海運に採用されるよう、引き続きご支援ご協力をお願いしたい。」

恐らく、この挨拶に対し、参加者は盛大な拍手を送ったと思われるが、違法行為を繰り返している海員組合の幹部が、このようなことを口にしては白けてしまうのではないだろうか。

平岡英彦氏は、法治国家にあって不法行為を繰り返す会社はあってはならないが、不法行為を繰り返す労働組合はあっても良いということのようだ。

参加した執行部員や職場委員は、このブログを通じて、繰り返される海員組合の不法行為と不当労働行為について、百も承知であろうと思われる中、真面目にそう言ったとしたら噴飯物だ。

正しくダブルスタンダードの典型だ。

まずは、海員組合の幹部が、法治国家について、十分理解することが先決であり、さすればこの問題に対する社会からの支援や協力は、さらに高まろう。

世間は冷静に見ていることを忘れないで欲しい。

頑張れ、11名の組合員の皆さん。







6月2日(金)午後2時から、東京芝公園にある、中央労働委員会において、海員労組が申し立てた、不当労働行為再審査申立事件の、第1回調査が行われた。

この事件は、海員労組と海員組合との間で行われた、第2回団体交渉(平成27年4月10日)、第3回団体交渉(平成27年5月20日)、及び第4回団体交渉(平成27年7月29日)において、①再雇用職員規定と期末手当、②組合従業員規定の労働基準監督署への届出の二つの交渉事項について、海員組合の交渉態度が不誠実なものであったため、誠実に団体交渉に応じるよう、石川県労働委員会に不当労働行為救済命令を求めたことに始まる。

石川県労働委員会は、海員組合の不当労働行為を認定し、本年1月11日に、不当労働行為救済命令を交付した。

しかし、海員労組が求めていた救済内容の一部が、認められなかったことから、本年1月18日、中央労働委員会に対し、再審査の申し立てをしたもので、その第1回調査がこれだ。

海員労組が認めがたいと判断したのは、再雇用職員の期末手当に関するものだ。

団体交渉において海員組合は、再雇用職員の期末手当を不支給にした理由について、「就業体系の違い」と「東日本大震災における財政的問題」の2点を挙げた。

「東日本大震災における財政的問題」についての海員組合の対応は、石川県労働委員会の初審命令において、不当労働行為と認定されたが、「就業体系の違い」については、不当労働行為とはされなかった。

海員労組は、これまで支給されてきた再雇用職員の期末手当を一方的に不支給としたことは、大幅な不利益変更であるとして、撤回を求めてきた。

これに対する海員組合の対応は、合理的な論拠を示すことなく、不利益変更ではないと強弁し、「就業体系の違い」について具体的に説明を求めると、それは「個別の契約」と言い逃れるのである。

海員組合は、「就業体系の違い」を理由とするならば、釧路海員会館と呉海員会館、呉海員会館と博多海員会館などについて、就業体系のどこが違うのか、誠実に説明すべきである。

これでは、年収の3割を占める期末手当を一方的にカットしておきながら、「不利益変更ではない」を繰り返し、その理由を尋ねられれば「個別の契約」だからと具体的説明を避けても、許されるということになる。

これでは労働者はたまらない。ましてやこのような詭弁と評価されてもおかしくないような主張を労働組合である「全日本海員組合」が行っているのである。

これが通れば、我が国の労働者への悪しき前例となり、海員組合の組合員も無関係ではない。

今回の調査には、いつものように、大名行列と見紛うような多数の弁護士が海員組合側の代理人として参加、当方の代理人弁護士一人とは、格別なコントラストを見せた。

調査は、海員労組と海員組合が一堂に参加して始められ、次に海員労組、海員組合の順で、個別に調査を受け、その後労働委員会内の検討が行われた後、最後に再度一堂に会する形で進められた。

最後に、次回日程を次の通りとして閉会した。

平成29年(不再)第5号全日本海員組合不当労働行為事件 第2回調査
 日 時 : 平成29年8月4日(金)14時
 場 所 : 東京都港区芝公園1-5-32 中央労働委員会

海員労組は、真の労働組合として、この問題に勝利すべく、全力で取り組む。





2017.06.01 会計処理規則
違法行為を重ね、不当労働行為を繰り返してきた海員組合だけに、その活動に首を傾げることは多々あるが、最近発行された船員しんぶん5月25日号に驚くようなことが記載されていた。

それは、5月18日に開催された第349回全国評議会において決定された、組合会計規則の一部改定だ。

具体的には、組合会計処理規則第3条「会計帳簿の閲覧・会計の公開」で、船員しんぶん5月25日号に、現行の規定と変更されたものが、対比表で掲載されている。

その記事のリード部分は、次にようになっている。

会計処理規則第3条に定められた会計帳簿の閲覧について、組合会計の円滑な遂行との調和に配慮しつつ、適正な制度の運用を図ることを目的とし、閲覧許否の要件の明確化と整理を行うものとして、規則の改正(改正規則第3条A項)を行いました。また、併せて、閲覧許否の審査や閲覧実施の場合の手続等について事務取扱要領の定めによるものとしました。

しかし、変更したとされる内容を見ると、とても改正とはいえる代物ではなく、改悪といった表現が適当だろう。

労働組合法で第5条第2項の3号と7号は、次のように定めている

3.労働組合の組合員は、その労働組合のすべての問題に参与する権利及び均等の取扱を受ける権利を有すること。

7.すべての財源及び使途、主要な寄付者の氏名並びに現在の経理状況を示す会計報告は、組合員によって委嘱された職業的に資格がある会計監査人による正確であることの証明書とともに、少なくとも毎年一回組合員に公表されること。

この労働組合法の基本的な考え方からすれば、組合会計は積極的に開示されなければならない。

しかし、今回の変更は、組合員に開示するのではなく、開示しないためのルール変更になっているのではないか。

特に、閲覧を拒否できる場合について、8項目列挙されているが、これらを見て、わざわざ組合事務所まで赴き、閲覧を希望する者の意思が、委縮するのは間違いない。

さらに、この8項目に加え、「その他正当な理由がある場合は、これを拒むことができるものとする」とある。

「その他正当な理由」は誰が判断するのだろうか。

会計帳簿の閲覧請求に関する手続は、会計帳簿閲覧請求に関する事務取扱要領の定めによるとの項目が新設されたとされている。

しかし、その事務取扱要領なるものは、船員しんぶんのどこにも掲載されていない。

この時期に、唐突に会計規則を変更したのには理由が有ると思われる。

思い当たるのは、竹中氏の裁判で、竹中氏に対する会計帳簿閲覧の度重なる拒否が、規約違反であり、組合員の権利を侵害する違法行為と認定されたことだ。

この変更によって、竹中氏のケースで違法だったものが、適法になるという算段ということか。

ブラックを超えるブラックは無いと考えられるところ、どこまでブラックとなっていくのか、心配である。