2016.12.09 労働組合資格
12月12日(月)午後1時30分から、石川県労働委員会において不当労働行為事件の第2回調査が行われる。

事件名は、石川県労働委員会平成28年(不)第1号事件だ。

すでに海員組合は、海員労組との間で、次の3件の不当労働行為事件を争い、すべて海員組合が負け、不当労働行為救済命令が下されている。

①東京都労働委員会 平成25年(不)第50号 平成26年5月20日初審命令
 中央労働委員会 平成26年(不再)第32号 平成27年5月13日再審査命令

②石川県労働委員会 平成26年(不)第1号 平成27年1月29日初審命令
 中央労働委員会 平成27年(不再)第11号 平成28年2月17日再審査命令

③石川県労働委員会 平成26年(不)第2号 平成28年7月13日初審命令
 (海員組合は、本件について、再審査の申し立てをしていない。)

この3件に加え、④石川県労働委員会 平成26年(不)第2号が結審しており、間もなく初審命令が下る予定になっている。

さらに、冒頭紹介した⑤石川県労働委員会平成28年(不)第1号事件の調査が進行している。

このような多数の不当労働行為事件を争っている事例は、一般企業でも聞いたことがないのではないだろうか。

驚愕は、労働組合法によって資格審査を得ている労働組合が、惹き起こしているということだ。

海員組合は、協和海運をはじめ、組合員のために多くの不当労働行為事件を扱っており、不当労働行為については熟知しているはずだ。

ところが、海員組合の従業員に対しては、不当労働行為救済命令を下されるベテランに成り下がってしまっている。

このギャップをどのように考えればいいのであろうか。

普通の労働組合であれば、不当労働行為救済命令が下りそうな事件については、おおよその予想がつくものと思われるが、海員組合の場合は、その学習効果がゼロのようだ。

海員組合のような不当労働行為を繰り返す労働組合が、この世に存在していることだけでも信じがたいことだが、加えて労働組合法で労働組合としての資格が認められているなどということは考えらえないことである。

これは法の盲点のようなもので、海員組合のような悪質な労働組合には、労働組合としての資格を認めるなという意見が大勢を占めるのではないだろうか。

中央労働委員会は、労働組合法の目的を踏まえ、海員組合の労働組合資格について、踏み込んだ検討をすべきと思うがどうであろうか。









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竹中正陽氏と海員組合が争っている裁判の第1回控訴審が11月30日午前11時から東京高裁で開かれた。

この裁判の第一審判決は、8月5日に言い渡され、竹中氏の請求がほぼ認められる内容であったが、注目されていた組合長選挙の無効までは認められなかった。

惨敗した海員組合側は8月18日に控訴、竹中氏側も8月19日一審で認められなかった部分について控訴した。

控訴審では、海員組合が第一審の地裁結審後に反論補充書なるものを提出していたことが判明し、これの取り扱いが問題になった。

結審後に書面を提出するのはルール違反であるが、海員組合側は、形振り構わず狡猾な手法と知りつつ行った模様だ。

さらに問題になったのは、海員組合側が提出した反論補充書なるものが、竹中氏側に送られていなかったことが判明したことだ。

裁判においては、提出書面は必ず相手方に送らねばならないが、それを失念していたとすれば、裁判をあまりにも愚弄した行為だと非難されても仕方がない。

流石に裁判長もこの件の扱いには困ったようで、海員組合側にすぐに竹中氏側に送付するよう指示するとともに、内容を事実上斟酌するとし、竹中氏側に反論があれば書面提出を認めるといった具合にし、釈然としない扱いで幕引きを図ったようだ。

控訴審は、多くの場合、1回の期日で結審することが多いが、本件の裁判長もおそらく1回の期日で結審することを考えていたため、このようなイレギュラーな扱いにしたと思われる。

そして、予想通り、裁判長は結審を宣言するとともに、判決日を2月8日(水)午後1時50分から東京高裁808号法廷で言い渡すことを宣言し閉廷した。

なお、竹中氏側は、審理を補充するため、海員組合の元中央執行委員であった三宅隆氏と、田中伸一副組合長を証人申請したものの、海員組合側が2人とも拒否したため裁判所は却下した。

これも、1回の控訴審で結審としたいとする裁判所の意向の表れなのであろうか。

申し渡された判決日は、約2か月後の2月8日ということで、意外に早く判決が言い渡されることになったが、これは裁判所の心証がかなり固まっていることを示しているのではないかと推測される。

一審判決の最大の問題点は、裁判所が、竹中氏が立候補した平成25年11月に行われた組合長選挙について、竹中氏の立候補を無視したことについては組合規約違反としながらも、組合長選挙そのものが無効なものであったとは判断しなかった点だ。

選挙が適切に行われることは、民主的な労働組合活動の基本であり、対抗する立候補者の立候補を組合規約に違反してまで阻止し、一人立候補した大内教正氏が組合長面することは、許されないことである。

違法行為を繰り返す今の海員組合には、自浄能力はゼロと言わねばならず、この異常状態を回復するためには、残念ながら司法の判断に頼らざるを得ない。

本来、高度の自治が認められている労働組合が、国家権力である司法の介入許すことは避けたいところだが、そこまで海員組合は絶望的な状況にあることを示していると言えよう。

2月8日の控訴審判決が、海員組合の再生に繋がるものとなるよう期待したい。









2016.12.01 冤罪弁護士
11月28日の夜、何気なくNHKテレビを見ていると「ブレイブ勇敢なる者・冤罪弁護士」という番組が目に入った。

冒頭シーンは、有楽町駅付近のJRの高架が映し出され、次に付近の雑居ビルに移り、「旬報法律事務所」と書かれたビル看板をとらえた。

見覚えのある事務所名であったことから、記憶を呼び覚ますと、海員組合の顧問弁護士として活躍している大熊政一弁護士が所属している事務所であった。

画面は、事務所内を映し、所属する多くの弁護士のインタビューを流したが、そこには大熊政一弁護士は含まれていなかった。

この番組の主人公は、旬報法律事務所に所属する今村核弁護士で、日本の刑事事件の有罪率が99%を超える中、今村核弁護士は、14件もの無罪を獲得したことから冤罪弁護士と呼ばれている。

今村核弁護士のかかわった冤罪事件の中から、放火事件と痴漢事件の2件について、冤罪を立証した詳しい経緯が流された。

今村弁護士が、自らの経済的利益を顧みず、依頼者を信じ無罪を獲得するために、時間を惜しまず調査に没頭する姿は、強く心を動かされた。

一方、冤罪事件が絶えることなく発生している事実を突き付けられると、身の凍る思いとともに、他人事ではないとの思いを募らせた。

旬報法律事務所は、所属する多くの弁護士が日本労働弁護団に加入し、労働事件を中心に、労働者側に立って、熱心に取り組んでいる法律事務所として名をはせている。

今村核弁護士は刑事事件の冤罪弁護士と高く評価されているが、労働事件において、経営者から言われもない理由で解雇されるなど、信じがたい不利益を被っている労働者が多数いることも事実であり、旬報法律事務所の先生方には、労働事件の冤罪弁護士と呼ばれるよう、引き続き活躍を期待したい。





海員組合の規約第107条には、統制違反として処分の対象となるケースが明記されている。

そのA項第6号は「組合の諸証明や組合内の地位を悪用して、組合員や組合外のものに被害を与えた場合」とある。

B項では「以上のほか、組合の名誉を傷つけ、組合の組織に損害をもたらし、組合員に被害を与えるなど、悪質な行為と認められた場合には、統制違反として処分の対象となる」とされている。

11月22日、海員組合と田中伸一氏が控訴を取り下げたために確定した、団交拒否等損害賠償請求訴訟の一審判決には、被告である田中伸一氏について、次のように判示している。

被告田中は、相当に大規模な組織を形成する労働組合である被告海員の副組合長であり、自ら組合長代行として第1回団体交渉に出席し、被告海員の交渉委員として主要な役割を果たし、労組法その他の法令や労働組合の実務に関する知識・経験を相当に有し、被告海員の原告に対する意思決定において、組合長の補助、部下の指揮監督、中央執行委員会における討議等を通じて相当な影響力を及ぼしうる地位におり、中央執行委員会は原告に対する対応方針を全会一致で決定しており、被告田中が自らの意見とは異なる中央執行委員会の決定に従わざるを得ない状況にあったことはうかがわれないから、相当な注意を払えば、適切な方針を定めて、合理的な根拠がないまま、被告海員が団体交渉に速やかに応じず、その一連の行為として第1回団体交渉で団体交渉に消極的な態度を示すことを防止することができたと推認されるから、少なくとも過失責任は免れないというべきである。
したがって、被告田中は、民法709条に基づく損害賠償責任を負う
。」

被告である海員組合及び田中伸一氏が、控訴を自ら取り下げたということは、この一審判決内容を認容したということにほかならず、その結果、海員組合と田中伸一氏は、連帯して海員労組に損害賠償金を支払う羽目になった。

組合員の立場から見れば、組合の名誉を傷つけ、組合の組織に損害をもたらしたということ以外の何ものでもない。

そうすると、冒頭に紹介した組合規約に照らせば、田中伸一氏は統制違反処分の対象になることは免れないのではないだろうか。

統制委員会の委員諸君、直ちに統制委員会を開催し、今回の裁判結果を踏まえ、田中伸一氏の責任を明らかにしなければ、統制委員会が組合規約に基づき機能しているとは言えないとの指摘は不可避なのではないだろうか。






9月30日、東京地裁において判決が言い渡された団交拒否等損害賠償請求訴訟は、海員労組が勝訴した。

被告である海員組合と田中伸一氏は、これを不服として東京高裁に控訴した。

ところが、海員組合と田中伸一氏は、11月22日に突然、東京高裁に対し、控訴取り下げを申し出た。

これにより、被告である海員組合と田中伸一氏の敗訴が確定し、海員労組に損害賠償金を払わなければならなくなった。

労働組合が、従業員が結成した労働組合との間の団体交渉について、不当労働行為を認定され、さらに裁判において損害賠償責任を突き付けられ、敗訴が確定するなどということは、日本の労働運動史において、前代未聞の醜態である。

このような異常行動を繰り返す日本の労働組合は、現指導部が率いる海員組合以外にはないだろう。

これまで海員組合が従業員や組合員との間で繰り広げてきた数多くの裁判では、ことごとく控訴審に進み争ってきたが、今回のように控訴を途中で断念し、敗訴を認め決着するというケースは思い当たらない。

考えられる理由の一つとしては、海員労組との団体交渉で交渉委員長を務めた田中伸一氏の対応が、あまりにも酷く、勝ち目が全くないと判断したことが思い当たる。

もう一つは、今月初旬に開催された全国大会において、これまでの違法行為や不当労働行為の数々について、責任追及をかわしたことから、この裁判をひっそりと終結させ、来年の全国大会まで、組合員に知らせることなくやり過ごせば、何とかなると判断したのかもしれない。

しかし、団体交渉で委員長を務め、海員組合の名誉を深く傷つけ、多大な損害を与えた田中伸一氏の責任が、海員組合の中で明確にならなければ、この裁判が真の意味で決着したことにはならない。

違法行為を繰り返す海員組合、それを指導する組合幹部、その中でも組合長である森田保己氏と副組合長である田中伸一氏の責任を放置するようでは、海員組合は社会から侮蔑され、敬遠され、挙句の果てには忌避される恐れさえある。

その損害は、海員組合を支える組合員がすべて被ることになる。

海員組合の執行部員の皆さん、職場委員の皆さん、このような事態が発生すれば、直ちに統制委員会が調査に入るのではないだろうか。

それさえも出来ないようであれば、海員組合に規約は存在しないということになり、自らが労働組合であることを否定することになることに一日も早く気づいてもらいたい。